こんにちは、エアコンラボのアキです。
エアコンから「ブーン」「ウィーン」といったモーター音が聞こえてくると、壊れかけているのではないかと不安になりますよね。ただ、その音の多くは、メーカーが自社のサポートページで「こういう音が出ます」と説明している音です。
この記事では、国内メーカーの公式FAQに実際に書かれている内容だけを使って整理します。私が大事だと思っているのは、利用者が自分で確認できることと、販売店やメーカーに任せるべきことの境目です。モーターやファンの分解・注油・交換は、メーカー自身が利用者の作業範囲から外している領域だからです。
- メーカーが「モーター音」としてどんな音を説明しているか
- カタログの運転音(dB)と体感が食い違う理由
- 自分で確認できる範囲と、その順番
- 各社が示している「相談したほうがいい音」の線引き
- 異常音で修理を頼んだ場合の料金の目安

エアコンのモーター音がうるさいと感じたとき最初に知っておきたいこと
いきなり原因を探す前に、そもそも家庭用エアコンのどこにモーターが入っていて、メーカーがどの音を「モーター音」と呼んでいるのかを押さえておきましょう。ここがずれていると、対処の方向もずれてしまいます。
モーターは室内機と室外機の両方に入っている
壁掛けエアコンで音を出しうるモーターは、ひとつではありません。室内機には送風ファンを回すモーターがあり、機種によっては風向板(ルーバー)を動かすモーター、フィルター自動掃除ユニットのモーター、センサーを動かすモーターも入っています。
室外機側にはプロペラファンを回すモーターと、冷媒を送り出す圧縮機(コンプレッサー)があります。日立は室外機について「エアコンの運転中は室外機から様々な動作音がします」と説明したうえで、電源投入時にファンが回転する音などを一覧にしています(日立「室外機の音が気になります。」)。
つまり「モーター音」とひとことで言っても、鳴っている場所が室内機なのか室外機なのかで、次に見るべきところがまったく変わります。まずはどちら側から聞こえるかを切り分けてください。
メーカーが「モーター音」と説明している音の実例
日立は室内機の音を一覧にしたページで、「ウィーン」という音をはっきりモーター音と呼んでいます。搭載機種では、室内機のセンサーである「くらしカメラ」が動作しているときに出る音だという説明です。
さらに、「ウィーン」というモーター音と「チリチリ」という小さなゴミを吸い上げるような音が同時に出る場合は、自動フィルター掃除が動いているときのフィルター掃除ユニットの音だとしています。同じページでは「パサパサ」という音についても、運転を開始したときなど室内機のファンの回転数が変わるときに出る音で、温度が一定の状態になると止まると書かれています(日立「室内機の音の原因を知りたいです。」)。
室外機の「ブーン」についても、ダイキンが「風を送っているファンが回転している音です」と説明しています。あわせて、屋外や部屋の温度に合わせて能力を上げるとき、室外機ファンの回転を速くするため音が大きくなるとしています(ダイキン「室外機から変わった音がする(ルームエアコン)」)。
三菱電機も同じ趣旨で、気温が低い日は室温と設定温度の差が大きくなりやすく、運転にパワーが必要となって圧縮機の回転数が上昇することで動作音が大きくなることがあるが故障ではないと書いています(三菱電機「室外機の音が気になる」)。
ダイキンは音を3つのグループに分けて公開している
音の切り分けで一番使いやすいのは、ダイキンのFAQです。室内機の音を音の種類ごとに並べたうえで、それぞれに3種類のラベルを付けています。
| ダイキンの分類 | 例に挙げられている音 | 案内されている対応 |
|---|---|---|
| エアコンの動作上する音(故障ではない音) | 「シャー」「シュルシュル」/「プシュー」/「カチッ」「ジー」「ウィーン」/「ピシッ」「パキ」/「ポタポタ」 | そのまま使用してよい |
| お手入れや使い方で改善できる音 | 「ポコポコ」/「カタカタ」「ガタガタ」「カチカチ」/「ゴー」「ゴーゴー」/「サー」「ザー」「バサバサ」 | フィルター掃除、換気設定の変更など |
| 故障の可能性のある音 | 「ピーピー」/「キュルキュル」「キーキー」 | リセット、または販売店・メーカーへ点検依頼 |
注目したいのは、部品が動く音である「カチッ」「ジー」「ウィーン」が故障ではない音の側に入っている点です。フラップやルーバーなどエアコンの部品が動作する音だと説明されています。
一方で「キュルキュル」「キーキー」というこすれるような音は、故障の可能性のある音として扱われています(ダイキン「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」)。同じ「モーターまわりの音」でも扱いが分かれるということです。
カタログの運転音(dB)と体感が食い違う理由
「うるさいかどうか」を数字で確かめようとして、カタログの運転音を見る方は多いと思います。ここで気をつけたいのが、メーカーによって表示している量が違うことです。
日立と富士通ゼネラルは、仕様表の運転音を音響パワーレベルで記載しています。これは音源そのものが出す音の大きさで、耳の位置で測る音圧レベルとは別の量です。実際の数値は次のとおりです(いずれも冷房時)。
| 機種 | 冷房能力 | 運転音の表示 | 室内機 | 室外機 |
|---|---|---|---|---|
| 富士通ゼネラル AS-C225S | 2.2kW | 音響パワーレベル | 56dB | 57dB |
| 富士通ゼネラル AS-C565S2 | 5.6kW | 音響パワーレベル | 66dB | 65dB |
| 日立 RAS-X22M | 2.2kW | 音響パワーレベル | 59dB | 57dB |
| 日立 RAS-X90M2 | 9.0kW | 音響パワーレベル | 73dB | 72dB |
そして富士通ゼネラルは、仕様一覧の注記でこう明記しています。運転音はJIS測定条件に基づき、無響室で室内機を強風運転した場合と室外機を定格能力で運転した場合の数値であること。そして「実際に据え付けした状態で測定すると、周囲の騒音や反響等の影響をうけ、表示数値より大きくなるのが普通です」という一文です(富士通ゼネラル「ノクリア」Cシリーズ 仕様一覧)。
日立も同じく音響パワーレベルで表示しており、能力の大きい機種ほど数値が上がります(日立 ルームエアコン Xシリーズ 仕様一覧表)。
ですから、スマホの騒音計アプリで測った値がカタログより大きくても、それだけでは故障の証拠になりません。数値の比較より、以前と比べて変わったかどうかのほうが判断材料として役に立ちます。
エアコンのモーター音について利用者が自分で確認できる範囲
ここからは、道具も分解も要らない確認だけをまとめます。メーカーが利用者向けの対処として案内している内容に限っています。
フィルターの目詰まりと風量設定を確認する
三菱電機は「以前より、室内機の音が大きくなった(うるさくなった)気がします」というそのものずばりのFAQを用意しています。そこで案内されている確認は2つだけです。
- フィルターが目詰まりしていないか。ほこりなどで汚れている場合はお手入れをする
- 風の強さ・風速が「強」や「ロング」に設定されていないか。「ロング」にすると最大風量になり送風音が大きくなる
そのうえで、これで解決しない場合は販売店か修理受付窓口に相談するよう書かれています(三菱電機「以前より、室内機の音が大きくなった(うるさくなった)気がします」)。
ダイキンも「ゴー」「ゴーゴー」という風切り音について、エアフィルターの汚れや目詰まりで風の通りが悪くなると吹出口から出る風の音が大きくなることがあるとして、フィルター掃除を案内しています。加湿機能付きの機種では換気用のファンが回るために音が大きくなる場合もあり、換気設定を「強」「自動」「切」で変更できるとしています。
前面パネル・フィルター・ダストボックスの取り付けを確認する
「カタカタ」という物が当たるような音は、部品の取り付けが原因のことがあります。三菱電機は、フィルター・ダストボックス・前面パネルが正しくセットされていないとカタカタと音がすることがあるとして、運転を停止して取り外し、正しく取り付け直すよう案内しています。
加えて、フィルター自動おそうじ機構を搭載した機種でも、ほこりに油分や水分、タバコのヤニが含まれていると駆動部にほこりが残ることがあると書かれています(三菱電機「運転中に、室内機からカタカタと音がします」)。
日立の説明もほぼ同じです。運転中にカタカタと音がする場合は、フロントパネルやエアフィルターなどが正しく取り付けられていない可能性があるとしています。案内されている対処は、フロントパネルを外し、エアフィルター・ホコリキャッチャー・ダストボックスなどの内部部品を取り付け直すことです。
なお日立は、電源を入れた直後のカタカタについては別扱いです。室外機の内部にある電磁弁が開閉する音の可能性があり、構造上必要な音であって故障ではないとしています(日立「エアコン(室内機)からカタカタと音がします。」)。音がしたタイミングを覚えておくと、この切り分けができます。
室外機の周りに物を置いていないか確認する
室外機側の「ブーン」については、ダイキンが置き場所の影響を指摘しています。室外機の周りに物が置かれていると、ガタガタという振動音やファンの音が反響して音が大きくなる原因になるという説明です。案内されている対処は、周りの物を取り除くこと。それだけです。
ベランダ設置で近隣への響き方まで気になる場合は、エアコンの室外機がベランダでうるさいときの対策で扱っていますので、そちらもあわせてご覧ください。
確認する順番をまとめると
ここまでの内容を、実際に手を動かす順番に並べておきます。工具は要りません。
- 音が室内機側から聞こえるか、室外機側から聞こえるかを切り分ける
- 音が出るタイミングを記録する(電源投入直後、運転開始時、運転中ずっと、停止後など)
- 室内機側なら、エアフィルターの汚れを確認してお手入れする
- 風量設定が「強」「ロング」などになっていないか見直す
- 前面パネル・フィルター・ダストボックスをいったん外し、正しく取り付け直す
- 室外機側なら、周囲に置いた物をどけて響きが変わるか確かめる
- ここまでで変わらなければ、販売店またはメーカーに相談する
7番まで来たら、そこから先は利用者の作業ではありません。理由は後の章で説明します。
エアコンのモーター音で販売店・メーカーに相談したほうがいい場合
「どこからが相談すべき音か」は、感覚で決めなくて構いません。メーカー自身が線引きを文章で公開しているからです。
メーカーが「故障の可能性のある音」に分類している音
ダイキンは「キュルキュル」「キーキー」というこすれるような音について、ファンなどの動作部品がハウジングに当たるなど、こすれて音が出ている可能性があるとしています。そのうえで、以前よりも音が大きくなったり、ガリガリと削りあうような音が出た場合は販売店または同社に点検を依頼するよう案内しています。
日立も室内機の音の一覧を「エアコンが正常に運転しているときに発生する音」と「エアコンに問題が発生している可能性がある音」の2つに分けています。後者に入っているのは次の2グループです。
- 「カタカタ」「ガガガ」「ガタン」「ジー」といった何かに引っかかっている音。フロントパネルやエアフィルターなどが正しく取り付けられていない可能性
- 「コトコト」「カサカサ」「カッカッ」「チッチッチッ」といった物が当たっているような音。ファンが周辺の部品に接触していたり、内部に異物が入っていたりする可能性
後者について、日立は利用者側の対処を案内していません。販売店または修理相談窓口に点検を相談するよう書かれているだけです。ファンとその周辺が絡む音は、そういう扱いになっていると考えてください。
各社が共通して示している判断基準
音の名前で判断がつかないときのために、各社は共通した言い回しの目安も用意しています。並べてみると考え方は驚くほど似ています。
| メーカー | 公式ページに書かれている相談の目安 |
|---|---|
| ダイキン(室内機) | 以前よりも音が大きくなったり、以前しなかった音が突然するようになったりした場合など、音が気になる場合は点検を依頼 |
| ダイキン(室外機) | 以前よりも音が大きくなったり、以前しなかった音が突然するようになったりするなど、音が気になる場合は点検を依頼 |
| 日立(室内機) | 該当する音がない、音が大きくなって気になる、または生活に支障が出て困っている場合は点検を相談 |
| 日立(室外機) | 一覧に該当しない異音や、運転音が急に大きくなり止まらなくなった場合は運転を停止して点検を相談 |
| 日立(冷媒の音) | 音が出続けたり、以前よりも明らかに大きくなっている場合は点検を相談 |
| 三菱電機(室内機) | フィルターの目詰まりと風速設定を確認しても解決しない場合は点検・修理を相談 |
共通しているのは、音そのものの大きさではなく「前と変わったかどうか」で判断している点です(日立「エアコン(室内機)から『シュルシュル』『サー』『ボコボコ』『プシュー』という音が出ます。」)。dBの数値を測って何かを決めるより、この基準のほうがずっと実用的だと私は思います。
運転を止めて相談すべき症状
音以外に次のような症状が重なっている場合は、様子見をせず運転を止めてください。ダイキンは製品寿命のページで、故障や事故防止のため使用を中止し、電源プラグを抜くかブレーカーを切ってから販売店に点検・修理を相談すべき症状として、こう挙げています。
- 電源コード、プラグが異常に熱い
- 電源プラグが変色している
- こげ臭いニオイがする
- ブレーカーがひんぱんに落ちる
- 置台や吊り下げなどの取付部品が腐食していたり、取付けがゆるんでいる
- 室内ユニットから水が漏れる
この一覧に「取付部品の腐食やゆるみ」が入っているのは、モーター音の話とも無関係ではありません(ダイキン「製品寿命(ルームエアコン)」)。ぐらつきが振動音として出ることがあるからです。
エアコンのモーター音を自分で直そうとしてはいけない理由
検索すると、ファンに注油する、ベアリングを交換するといった手順を紹介しているページが見つかります。ですが、これはメーカーと業界団体が明確に線を引いている領域です。
業界団体とメーカーが線を引いている場所
一般社団法人日本冷凍空調工業会は「エアコンクリーニングのご注意」で、エアコン内部の洗浄には高い専門知識が必要だとしています。お客様自身で実施すると内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障などを引き起こすことがあるという説明です。そのうえで、内部洗浄は高い専門知識を有する業者に依頼するよう求めています。
同じページの「クリーニングの注意事項(業者の方へ)」では、注意事項の筆頭に電気部品やファンモーターなどに洗浄剤がかからないことが挙げられています(日本冷凍空調工業会「エアコンクリーニングのご注意」)。プロ向けの注意書きにこう書かれているものを、利用者が触りにいく場所ではないわけです。
日立も同じ趣旨で、内部洗浄は洗浄方法や洗浄剤の選定・取り扱い・処理に高い専門技術が必要であり、お客様ご自身では行わず、正しい知識を持った業者や販売店へ相談してほしいと書いています。注意事項には「電気部品、貫流ファン及びファンモータなどは洗浄剤が付かないこと」が挙げられています。
三菱電機も、市販の洗浄スプレーの使用は控えるよう案内しています(三菱電機「市販の洗浄スプレーは使用できますか?」)。
自分で洗浄したあとに異音が出たときは
ここは特に覚えておいてほしいところです。日立は、お客様が自分で洗浄を実施したときに次の症状が見られる場合、直ちに使用を中止し電源プラグを抜いたうえで修理相談窓口に点検を相談するよう求めています。
- 焦げ臭いにおいがする
- 設定や操作ができない
- 異常な振動や音がする
- 水漏れや水飛びする
つまり、洗浄後に出た異音は「洗浄がうまくいかなかったサイン」として扱われています。誤った洗浄剤の選定や使用方法だと、内部に残った洗浄剤で樹脂部品の破損や電気部品の絶縁不良が起き、水漏れや運転不能、最悪の場合は発煙発火につながる恐れがあるとも書かれています(日立「エアコンクリーニング(内部洗浄)をしたいです。」)。
これは机上の話ではありません。製品評価技術基盤機構(NITE)は、内部洗浄したエアコンから発火し火災に至った事故の再現映像を公開しています。洗浄液がエアコン内部の電気部品に付着して発火した事故で、動画では34秒付近で電気部品からスパークが出て、1分18秒付近で出火する様子が記録されています(NITE「エアコン『4.内部に洗浄液がかかりトラッキング現象で発火』」)。
「注油すれば直る」と書かれていたら
ファンやモーターへの注油、ベアリングの交換、モーターの取り外しを勧める記述を見かけたら、いったん立ち止まってください。私が確認した範囲では、国内メーカーの利用者向けページで注油や部品交換を利用者の作業として案内しているものはありません。
案内されているのは、フィルターやホコリキャッチャーなど手で外せる部品のお手入れまでです。それより奥は、洗浄でさえ専門業者の領域だとされています。送風ファンの汚れが気になる場合の考え方は、エアコンのローラー(送風ファン)掃除はどこまで自分でできるかで詳しくまとめています。
エアコンのモーター音で修理を依頼したときの費用と買い替えの目安
相談したほうがいいと分かっても、いくらかかるか見えないと踏み切れないものです。日立は異常音の症状別に修理料金の目安を公開しているので、それを参考にできます。
日立が公表している異常音の修理料金の目安
次の表は日立グローバルライフソリューションズに直接修理を依頼した場合の目安です。技術料・部品代・出張料の合計で、いずれも税込です。設置状況によって2段階に分かれています。
| 症状 | 交換部品 | 室内機:通常設置/室外機:平地置き | 室内機:高所設置/室外機:天吊り等 |
|---|---|---|---|
| 室内機から「ブーン」 | 室内ファンモーター | 41,000円〜56,000円前後 | 59,000円〜74,000円前後 |
| 室内機から「ブーン」 | お掃除ユニット | 49,000円〜64,000円前後 | 66,000円〜81,000円前後 |
| 室内機から「カラカラ/ガラガラ」 | 室内ファンモーター | 41,000円〜56,000円前後 | 59,000円〜74,000円前後 |
| 室外機から「ブーン」「カタカタ」「カラカラ/ガラガラ」 | 室外ファンモーター | 39,000円〜54,000円前後 | 56,000円〜71,000円前後 |
| 室外機から「カタカタ」 | 電動弁コイル | 33,000円〜38,000円前後 | 40,000円〜55,000円前後 |
| 室外機からの異常音 | コンプレッサー(5年保証) | 117,000円〜137,000円前後 | 174,000円〜194,000円前後 |
| 上下風向板/上下ルーバーが動かない | ステップモータ | 33,000円〜38,000円前後 | 41,000円〜56,000円前後 |
| 室内機から「ポコポコ」 | 消音弁取り付け | 13,000円〜14,000円前後 | 27,000円〜32,000円前後 |
この表から読み取れることが2つあります。ひとつは、ファンモーターの交換はどちらの機側でも4万円前後から、という水準だということ。もうひとつは、同じ「ブーン」でも原因部品によって金額がかなり変わることです。
ちなみに「ポコポコ」だけは13,000円〜14,000円前後と桁が違います。これは部品交換ではなく消音弁の取り付けだからで、原因が機構の摩耗ではないためです。この音についてはエアコンのポコポコ音の原因と対策で別途扱っています。
出張料と、修理をやめた場合の費用
見積もりだけ取りたい場合の扱いも公開されています。日立の同じページによると、出張料は3,850円(税込)です。そして修理担当者が訪問して見積りをした結果、修理をキャンセルした場合は、診断料と出張料の合計5,830円(税込)を負担することになっています。
時間外修理を希望した場合は追加料金がかかる場合があるとも書かれています(日立「ルームエアコン 修理料金の目安一覧」)。「とりあえず見てもらう」にも数千円はかかると考えておくと、判断がぶれません。
設計上の標準使用期間は10年
修理か買い替えかを考えるとき、年数はひとつの材料になります。ダイキンはルームエアコンの設計上の標準使用期間は10年だと公表しています。これは運転時間や温湿度など標準的な使用条件に基づく経年劣化に対して、製造した年から安全上支障なく使用できる標準的な期間のことです。
あわせて、補修用性能部品の保有期限は製造打切り後10年とされています。補修用性能部品とは、その製品の機能を維持するために必要な部品のことです。
なお、設計上の標準使用期間は無償保証期間とは異なり、一般的な故障を保証するものでもないと明記されています。製造年は室内ユニットに西暦4桁で表示されているので、まず自分の機種が何年製かを確認してみてください。
コンプレッサー交換が117,000円〜137,000円前後という水準であることを踏まえると、製造から10年前後の機体で室外機側の重い部品が原因になっている場合は、買い替えとの比較を始める段階だと言えます。
エアコンのモーター音がうるさいときのまとめ
最後に、この記事で確認できたことを整理します。
- モーターは室内機と室外機の両方にあり、まずどちら側の音かを切り分ける
- 「ウィーン」はメーカーがモーター音と呼んでおり、センサーやフィルター掃除ユニットの動作音として説明されている
- ダイキンは音を「動作上する音」「お手入れや使い方で改善できる音」「故障の可能性のある音」の3つに分けて公開している
- 「キュルキュル」「キーキー」は故障の可能性のある音、「コトコト」「カサカサ」はファンの接触や異物の可能性として扱われている
- 日立・富士通ゼネラルのカタログ値は音響パワーレベルで、据え付け後は表示数値より大きくなるのが普通だと明記されている
- 自分でできるのは、フィルターのお手入れ、風量設定の見直し、パネル類の取り付け直し、室外機周りの片付けまで
- 各社の相談の目安は「以前と比べて変わったか」で共通している
- 洗浄後に異常な振動や音が出た場合は、使用を中止して点検を相談する
- 異音の修理は室内ファンモーターで41,000円〜56,000円前後、コンプレッサーで117,000円〜137,000円前後が目安
- 出張料は3,850円、修理をキャンセルした場合は5,830円がかかる
- 設計上の標準使用期間は10年、補修用性能部品の保有期限は製造打切り後10年
音の種類ごとの切り分けをもう少し広く見たい方は、エアコンのプシュー音は故障かどうかもあわせてご覧ください。運転音の分類の考え方は共通しています。
不安なまま使い続けるより、いつからどう変わったかをメモして相談したほうが、話は早く進みます。メーカーの窓口はそのための線引きをきちんと公開してくれていますので、遠慮なく使ってください。

