こんにちは、エアコンラボのアキです。
「エアコン nhk」で検索する方の多くは、番組名も放送日もはっきり覚えていないまま、内容だけをもう一度確かめたいのだと思います。ただ、放送内容は「たしかテレビで言っていた」という記憶のまま広がりやすく、実際の放送とずれた情報が出回りがちです。
そこでこの記事では、NHKの公式サイトで実在を確認できた放送回だけを取り上げます。そのうえで、掃除と熱中症対策の具体的な数字は、環境省・東京消防庁・日本冷凍空調工業会・メーカー公式といった一次情報に置き換えて整理しました。

NHK公式で確認できたエアコンのカビの放送
まず、NHKの公式サイトに現在もページが残っている放送回を確認しました。
「トリセツショー」2026年5月28日放送の回
該当するのは、NHK総合の生活科学情報番組「あしたが変わるトリセツショー」の「カビ2026新常識!エアコンほか健康影響は?」という回です。初回放送日は2026年5月28日(木)、放送時間は午後7時30分から午後8時15分までの45分間でした。
この回はエアコン専門の特集ではなく、浴室や洗濯機のカビ、水虫の治療なども含めた「カビ全般」の特集です。エアコンはその中の一項目という位置づけでした。詳細はNHK「あしたが変わるトリセツショー」公式サイトの該当回ページで確認できます。
伝えられたのは「カビが多いのはフィルターではない」
この回の番組記事で示されているエアコン関連の要点は、カビが多い場所はフィルターではない、という一点です。冷房は部屋の空気を吸い込み、フィルターのさらに奥にある「熱交換器」という装置で空気を冷やしており、そこが問題になると説明されています。
逆に言えば、「NHKで紹介された掃除法」「NHKが推奨する掃除頻度」といった形で語られる数字の多くは、公式サイト上で裏づけを取れませんでした。そのためここから先は、放送を根拠にせず、公的機関とメーカーの一次情報だけで話を進めます。

フィルターは自分で、熱交換器は業者に任せる
カビの本命が奥の熱交換器だと分かると、「自分で奥まで洗いたい」と考えたくなります。ですが、その線引きははっきりしています。
フィルターはシーズン中2週間に1回
ダイキン工業は公式サイトで、シーズン中のフィルター掃除を2週間に1回のペースで行うよう案内しています。掃除機でホコリを吸い、汚れが目立つときは台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗う方法が紹介されています。洗ったあとは日陰でよく乾かしてから戻します。
同社の検証では、1年間フィルターを掃除しなかった場合の消費電力量は1,432kWhで、掃除した場合の1,145kWhより約25%多くなったと報告されています(ダイキン工業「エアコン掃除の困りごとと対処法」)。
掃除でどれだけ電気代が変わるか
ダイキン工業のニュースリリースでは、10年以上前のエアコンを9時間(9時〜18時)連続運転して比較した検証結果が公開されています。数字は次の通りです。
| 実施した対策 | 1か月あたりの電気代削減 | 1か月あたりのCO2削減量 |
|---|---|---|
| フィルター掃除のみ | 約800円 | 約11.7kg |
| フィルター掃除+室外機周辺の片づけ | 約1,720円 | 約25.2kg |
出典: ダイキン工業 ニュースリリース「フィルター掃除と室外機周辺の片付けによるエアコンの節電効果を検証」。室外機の前に物を置かないだけでも差が出る点は、見落とされやすいところです。
内部の分解洗浄は業者に依頼する
一方、熱交換器などの内部洗浄は自分で行う作業ではありません。日本冷凍空調工業会は、正しい洗浄剤の選定と洗浄方法で行わないと、内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障を引き起こすことがあるとして、内部洗浄は高い専門知識を持つ業者に依頼するよう求めています。
同会が挙げている注意点は次の4つです。
- 電気部品、ファンモーターなどには絶対に洗浄剤がかからないようにすること
- 樹脂材を傷めない適正な洗浄剤を使うこと
- 樹脂部品を傷めるような高温高圧スチームでの洗浄を行わないこと
- 汚れが排水経路を詰まらせないよう十分にすすぎを行うこと
洗浄剤が内部に残ると、樹脂部品の破損や電気部品の絶縁不良につながり、最悪の場合は発煙・発火のおそれがあるとも記載されています(日本冷凍空調工業会「エアコンクリーニングのご注意」)。市販のスプレーを吹き出し口から内部へ吹き込む掃除も、この注意点をひとりで満たすのは難しいため避けたほうが無難です。
手が届く範囲の掃除については、エアコン中のローラー掃除で失敗しない完全ガイドもあわせてご覧ください。
熱中症対策は環境省の暑さ指数を基準にする
もうひとつ、夏場に繰り返し呼びかけられるのが熱中症対策としてのエアコンの使い方です。ここは体感ではなく、環境省が公表している数値基準で判断できます。
暑さ指数(WBGT)の区分
環境省は、気温だけでなく湿度と輻射熱を加味した「暑さ指数(WBGT)」を公表しています。日常生活に関する指針は次の4区分です。
| 区分 | 暑さ指数 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 危険 | 31以上 | 高齢者では安静状態でも発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する |
| 厳重警戒 | 28以上31未満 | 外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する |
| 警戒 | 25以上28未満 | 運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる |
| 注意 | 25未満 | 一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある |
出典: 環境省熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)について」。地域ごとの実況値と予測値も同サイトで確認できます。
警戒アラートは33以上、特別警戒アラートは35以上
アラートの発表基準も数値で決まっています。熱中症警戒アラートは、府県予報区等内のいずれかの地点で翌日または当日の日最高暑さ指数が33以上になると予測される場合に発表されます。より上位の熱中症特別警戒アラートは、都道府県内のすべての地点で翌日の日最高暑さ指数が35以上になると予測される場合です。
発表のタイミングは、警戒アラートが前日の午後5時と当日の午前5時、特別警戒アラートが前日の午後2時。令和8年度の運用期間は4月22日から10月21日までとされています(環境省 報道発表「令和8年度熱中症特別警戒アラート及び熱中症警戒アラートの運用を開始します」)。天気予報とあわせて確認する習慣をつけておくと、エアコンを入れる判断がしやすくなります。

搬送データが示す「家の中こそ危ない」
「屋外のほうが危ないのでは」と感じる方もいると思いますが、実際の救急搬送データは違う姿を示しています。
搬送の36.0%は住宅などの居住場所
東京消防庁の統計によると、令和7年6月から9月に熱中症で救急搬送された人は9,125人で、過去最多となりました。発生場所別では「住宅等居住場所」が3,288人で全体の36.0%を占めて最も多く、次いで「道路・交通施設等」が3,185人で34.9%でした。
年齢区分別では65歳以上の高齢者が4,803人と全体の半数以上を占め、そのうち3,663人が75歳以上でした。65歳以上に限ると「住宅等居住場所」が2,229人と約半数に達します。また搬送された人のうち3,596人、およそ4割が入院を要する中等症以上と診断されています。家の中で、しかも高齢の家族が危ないという構図です。
気温だけでなく湿度も見る
同じ統計では、救急要請時の気温と湿度の分布も公開されています。搬送が多いのはおおむね気温28℃から35℃、湿度50%から80%の範囲で、気温がそれほど高くなくても湿度が高いと搬送が多いと指摘されています。
令和7年6月から9月の東京では、真夏日(30℃以上)が87日、猛暑日(35℃以上)が29日あり、1日の最多搬送は8月6日の340人でした(東京消防庁「熱中症に注意」)。温湿度計を寝室や高齢の家族の部屋に置き、気温と湿度の両方を見て冷房や除湿を使う。これが一番わかりやすい対策になります。
エアコンとNHKに関するよくある質問(FAQ)
Q1. NHKのエアコンのカビの回は今からでも見られますか?
A. 配信の有無は時期によって変わります。番組の公式サイトには放送回のページと番組記事が残っているため、まずはそちらで内容を確認するのが確実です。見逃し配信の対象かどうかも同じページから案内されています。
Q2. カビが熱交換器にあるなら、フィルター掃除は意味がないのですか?
A. 意味はあります。フィルターは奥へ入るホコリを止める役割があり、目詰まりは消費電力にも直結します。1年間掃除しなかった場合の消費電力量が約25%多くなったというメーカーの検証結果もあります。2週間に1回を目安に続けてください。
Q3. 市販のエアコン洗浄スプレーを内部に使ってもいいですか?
A. おすすめしません。日本冷凍空調工業会は、電気部品やファンモーターに洗浄剤がかからないこと、十分なすすぎを行うことなどを条件として挙げており、これらを満たせない洗浄は発煙・発火や水漏れのおそれがあるとしています。内部洗浄は業者に依頼してください。
まとめ
NHKで確認できたのは、2026年5月28日放送「あしたが変わるトリセツショー」の回で、カビが多いのはフィルターではなく奥の熱交換器だと伝えられていた点です。それ以外の掃除法や頻度をNHKの名前で語るのは避けたほうがよいと考え、この記事では公的機関とメーカーの数字に置き換えました。
やることはシンプルです。フィルターは2週間に1回自分で掃除し、熱交換器の内部洗浄は業者に任せる。夏場は暑さ指数と、気温28℃から35℃・湿度50%から80%という搬送が多い範囲を意識して、住宅内の環境を数値で管理する。この2つを押さえておけば、テレビの話題を追いかけなくても十分に対応できます。

