こんにちは、エアコンラボのアキです。
「今月の電気代、正直払えないかもしれない」。検針票を見てそう感じたとき、いちばん怖いのは金額そのものより、「いつ電気が止まるのか分からない」という不安ではないでしょうか。ネットで調べると「◯日で止まる」と断言しているページがいくつも出てきます。ところが実際に電力会社の約款を開いて読んでみると、そう単純ではありませんでした。
この記事は、私が大手電力会社の電気需給約款と支払い案内ページ、それに厚生労働省・経済産業省・環境省が公表している資料を直接読んで、原文で確認できたことだけをまとめたものです。確認できなかったことは「確認できませんでした」とそのまま書きます。生活に直結する話なので、あいまいな推測で穴を埋めることはしません。
そして最初に、ひとつだけはっきりお伝えします。電気代が心配でも、冷房は止めないでください。これは私の感想ではなく、環境省が公式に呼びかけていることです。根拠は記事の後半で示します。
- 支払期日と送電停止の扱いが電力会社ごとにどう違うのか(約款の原文で確認)
- 電力会社に連絡したとき、実際にできること・できないこと
- 生活困窮者自立支援制度と生活福祉資金貸付制度の、公表されている条件
- 2026年7月〜9月使用分に実施されている国の電気・ガス料金支援
- 冷房を我慢してはいけない理由と、我慢せずに減らす方法

電気代が払えないと気づいたとき、最初に確認する3つのこと
まずやるべきなのは節電でも我慢でもなく、「自分がいまカレンダーのどこにいるのか」を正確に知ることです。手元に検針票か振込用紙、あるいは契約先のマイページを用意してください。
支払期日は「検針日の翌日から30日目」でした
意外に思われるかもしれませんが、支払期日の決まり方は、私が確認した3社で共通していました。
東京電力エナジーパートナーの電気需給約款[低圧](令和7年4月1日実施)は、22(料金の支払義務および支払期日)で「支払期日は,支払義務発生日の翌日から起算して30日目といたします」と定めています。支払義務が発生するのは検針日です。同じ条文に「支払期日が日曜日または……休日に該当する場合には,当社は,支払期日を翌日に延伸いたします」ともあり、さらにその日も休日なら、もう1日延びます。
中部電力ミライズの「お支払期日」も「検針日の翌日から30日目が電気料金のお支払期日となります」、九州電力の「延滞利息制度」も「お支払期日(検針日の翌日から起算して30日目)」と書いています。
つまり、検針票が届いてから約1か月の猶予は、制度としてきちんと存在します。「明日止められる」わけではありません。まずはそこで一度、呼吸を整えてください。
送電停止までの日数は会社ごとに違います。一律には書けません
ここが、この記事でいちばんお伝えしたかったところです。私は「支払期日を過ぎたらいつ止まるのか」を各社の原文で探しました。結果は、きれいに揃いませんでした。
| 電力会社 | 支払期日 | 支払期日を過ぎたあとの停止の扱い(公表されている記述) |
|---|---|---|
| 東京電力エナジーパートナー (電気需給約款[低圧]) |
支払義務発生日(検針日)の翌日から起算して30日目 | 33(解約等)に「お客さまが料金を支払期日を経過してなお支払われない場合」需給契約を解約することがあると規定。「あらかじめその旨をお客さまにお知らせいたします」とあるのみで、日数の定めは書かれていません |
| 中部電力ミライズ | 検針日の翌日から30日目 | 「お支払期日の翌日から20日目を経過して電気料金をお支払いいただけない場合は、あらかじめお知らせしたうえで、やむを得ず送電を中止させていただくことがあります」と明示 |
| 九州電力 | 検針日の翌日から起算して30日目 | 延滞利息制度のページには日数の記載がありませんでした |
3社のうち、日数をはっきり書いていたのは中部電力ミライズだけでした。東京電力エナジーパートナーの低圧約款には「支払期日を経過してなお支払われない場合」としか書かれておらず、何日目という数字は登場しません。
ですから、この記事では「◯日で止まります」とは書きません。書けないからです。共通しているのは「あらかじめ知らせたうえで」という一点だけで、いきなり無通知で止まるわけではない、という点は3社とも同じでした。正確な日数を知りたい場合は、契約先のマイページか検針票に載っているお客さまセンターに直接聞いてください。それが唯一確実な方法です。
延滞利息は年10%。ただし10日以内なら請求しない会社が多い
支払期日を過ぎると延滞利息がかかります。東京電力エナジーパートナーの約款24(延滞利息)は「年10パーセントの割合」と定め、中部電力ミライズと九州電力はどちらも「年10%(1日あたり約0.03%)」と案内しています。
ただし、ここに救いがあります。3社とも「支払期日の翌日から起算して10日以内に支払った場合は延滞利息を請求しない」という趣旨の例外を設けています(中部電力ミライズと九州電力は低圧契約について明記)。給料日まであと数日、というような状況なら、この10日間が実質的な猶予として効きます。
いま確認すべき3つは、(1) 検針票または振込用紙に書かれた「お支払期限日」、(2) その日から数えて今日が何日目か、(3) 電力会社からハガキや通知が届いているかどうか、です。この3つが分かれば、あとで相談するときの話が一気に早くなります。
電力会社に連絡する前に知っておきたいこと
「相談すれば待ってもらえる」と書いてある記事をよく見かけます。私も最初はそう思っていました。ですが、公表されている内容を読むと、少し違いました。

「お支払期限日は延長できません」と明記している会社もあります
東京電力エナジーパートナーの「電気の供給停止のハガキが届いた」というサポート記事には、こう書かれています。「お支払いが完了していない場合は、早めのお支払いをお願いします。お支払期限日は延長できませんのでご了承ください」。
私はこの一文を読んで、旧版の記事に書いてあった「相談すれば1か月程度の期日延長に応じてもらえることが多い」という記述を全部消しました。少なくともこの会社については、事実と逆だったからです。
期日そのものは動かせない。これを前提に置いたうえで、では何ができるのかを見ていきます。
支払い方法を変えると、期限内に払えることがあります
期日は動かせなくても、「どうやって払うか」の選択肢は思ったより多く用意されています。中部電力ミライズの「お支払方法一覧」は、クレジットカード支払い・口座振替・振込用紙・電子決済の4通りを案内しています。
- コンビニ払い:振込用紙裏面に記載の窓口で支払えます。コンビニなら土曜・日曜・祝日・夜間でも対応(中部電力ミライズ)
- スマートフォン決済アプリ:振込用紙のバーコードを読み取って支払う方式が用意されています
- クレジットカード:カードの締め日・引き落とし日の関係で、手元の現金が動くタイミングをずらせる場合があります
- 口座振替:中部電力ミライズには初回振替日に引き落とされた場合、当月の電気料金が55円00銭(税込)割引になる「口座振替初回引落とし割引」があります
東京電力エナジーパートナーの「送電再開・期限を過ぎたお支払いに関するお手続き」のページでも、振込用紙が手元にない場合の手段として、クレジットカードの一時払い、マイペイメント(コンビニやMMK設置店で支払える方式)、スマートピット(ローソン・ミニストップ・ファミリーマート)、振込用紙の再発行が案内されています。チャットの受付時間は月〜金の9:00〜17:00(休祝日を除く)と書かれていました。
注意していただきたいのは、クレジットカードで払うこと自体は支払い方法の変更ですが、そこでリボ払いや分割払いを選ぶと手数料が乗るという点です。手数料の条件はカード会社ごとに違うので、カード会社の公式案内で必ず確認してください。私はこの記事で、借入やキャッシングで電気代を払うことはおすすめしません。次の章の公的制度のほうを先に見てほしいと思っています。
公的保護を申請中の人向けの相談メニューがあります
先ほどの東京電力エナジーパートナーの送電再開ページには、手続きメニューのひとつとして「公的保護を申請中等お支払のご相談」という項目が用意されていました。生活保護などの申請中である、という事情を伝えるための窓口が、制度としてきちんと存在するということです。
「相談したら怒られるのでは」と身構える必要はまったくありません。会社側があらかじめメニューを用意しているということは、そういう相談が想定されているということです。事情がある方は、遠慮せずこの窓口を使ってください。
もし送電が止まってしまったら
同じページには「電気・ガスの再開には、期日を過ぎたすべての料金のお支払いが必要です」「解約までのすべての料金(支払い期限日前のものを含む)をお支払い後にお手続きが可能です」と書かれています。つまり、一部だけ払って再開してもらう、という形は案内されていません。
だからこそ、止まる前に動くことに意味があります。止まってからだと、支払うべき金額はむしろ増えます。
公的な支援制度と相談窓口(2026年8月11日時点)
ここからが本題です。電力会社との交渉より、こちらのほうが根本的な助けになることが多いと私は思っています。制度は年度や自治体で運用が変わるため、以下はすべて2026年8月11日時点で公表されている内容です。

最初の窓口は「自立相談支援機関」です
どこに相談すればいいか分からない、という方にまずお伝えしたいのが、厚生労働省の生活困窮者自立支援制度です。対象者の例として「仕事が見つからない」「働きたくても働けない」「家賃を払えない」といった状況が挙げられています。
この制度には次のような事業があります。
- 自立相談支援事業:「まずは地域の相談窓口にご相談ください。支援員が相談を受けて、どのような支援が必要かを相談者と一緒に考え、具体的な支援プランを作成し、寄り添いながら自立に向けた支援を行います」
- 家計改善支援事業:家計状況の「見える化」を行い、「関係機関へのつなぎ、必要に応じて貸付のあっせん等を行い、早期の生活再生を支援します」
- 住居確保給付金:離職などで住居を失った方、失うおそれの高い方に、一定期間、家賃相当額を支給(一定の資産収入等の要件あり)
- ほかに就労準備支援事業、就労訓練事業、子どもの学習・生活支援事業、居住支援事業
電気代そのものを肩代わりする事業ではありませんが、家計改善支援事業には「貸付のあっせん」まで含まれています。厚生労働省のページは「詳しくは、お住まいの地域の自立相談支援機関にお問い合わせください」と案内しています。
生活福祉資金貸付制度の、公表されている貸付条件
次に、実際にお金を借りる制度です。厚生労働省の生活福祉資金貸付条件等一覧から、電気代の滞納に関係が深いものを抜き出しました。この一覧には「新型コロナウイルス感染症の特例貸付の内容ではありません」と明記されており、通常時のルール(本則)です。
| 資金の種類 | 貸付限度額 | 据置期間 | 償還期限 | 貸付利子 | 保証人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 緊急小口資金 (福祉資金) |
10万円以内 | 貸付けの日から2月以内 | 据置期間経過後12月以内 | 無利子 | 不要 |
| 一時生活再建費 (総合支援資金) |
60万円以内 | 貸付けの日から6月以内 | 据置期間経過後10年以内 | 保証人ありは無利子/なしは年1.5% | 原則必要。ただし保証人なしでも貸付可 |
| 生活支援費 (総合支援資金) |
二人以上は月20万円以内 単身は月15万円以内 (貸付期間は原則3月、最長12月) |
最終貸付日から6月以内 | 据置期間経過後10年以内 | 保証人ありは無利子/なしは年1.5% | 原則必要。ただし保証人なしでも貸付可 |
緊急小口資金は「緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸し付ける少額の費用」と説明されており、限度額は10万円以内、無利子、保証人は不要です。ここは条件がはっきりしています。
「滞納している公共料金等の立て替え費用」と明記された資金があります
表の中の一時生活再建費に注目してください。厚生労働省の一覧では、この資金の使いみちとして次の項目が並んでいます。「就職・転職を前提とした技能習得に要する経費」「滞納している公共料金等の立て替え費用」「債務整理をするために必要な経費 等」。
電気代の滞納は、まさにこの「滞納している公共料金等」に当たります。国の制度として、公共料金の滞納を立て替えるための資金がきちんと用意されている、ということです。私はこれを知っていてほしくて、この記事を書き直しました。
申し込み・問い合わせ先は、厚生労働省の生活福祉資金貸付制度のページによれば、実施主体は都道府県社会福祉協議会で、「本事業に関するお問い合わせは、お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会にてお受けしております」とのことです。貸付対象は低所得者世帯(市町村民税非課税程度)、障害者世帯、高齢者世帯(65歳以上の高齢者の属する世帯)とされています。
同じページには「貸付の決定に当たっては、貸付条件に加え、償還可能性の有無が考慮されることとなります」とも書かれています。申し込めば必ず借りられる制度ではありません。ですから「借りられる前提」で支払いを先延ばしにせず、電力会社への連絡と社会福祉協議会への相談は並行して進めてください。
制度は年度と自治体で変わります。ここが一番の注意点です
私が調べていて強く感じたのは、この分野の情報は古くなりやすい、ということでした。厚生労働省のページには新型コロナウイルス感染症のときの特例貸付に関する案内が今も大量に残っていますが、それは本則とは別枠の、当時限りの措置です。ネット上には特例貸付の金額や条件をそのまま「今使える制度」として書いている記事がまだたくさんあります。
ですから、金額や要件については、この記事の数字も含めて必ず原典と窓口で確認してください。特に自治体独自の助成は、地域によって有無も内容もまったく違います。この記事では自治体の給付金の金額を一切書いていませんが、それは意図的なものです。原典を特定できないものを数字で書くことはしません。
2026年7月〜9月使用分の電気・ガス料金支援(国の制度)
ここは「申請しなくても効いている」制度なので、知っておくと安心材料になります。
値引き単価は使用月ごとに違います
経済産業省は2026年6月12日付で、電気・ガス料金支援に伴う特例認可・承認を行ったことを公表しています。値引き単価は次のとおりです。
| 適用期間 | 電気(低圧・一般家庭) | 電気(高圧) | 都市ガス |
|---|---|---|---|
| 2026年7月使用分(8月検針分) | 3.5円/kWh | 1.8円/kWh | 14.0円/㎥ |
| 2026年8月使用分(9月検針分) | 4.5円/kWh | 2.3円/kWh | 18.0円/㎥ |
| 2026年9月使用分(10月検針分) | 3.5円/kWh | 1.8円/kWh | 14.0円/㎥ |
電気の使用量が最も増える8月使用分だけ、低圧で4.5円/kWhと手厚くなっているのが分かります。同じ内容は東京電力エナジーパートナーが公表している「電気需給約款[低圧]等以外の供給条件(電気・ガス料金支援に係る電気料金の特別措置)」でも「1キロワット時につき3円50銭/4円50銭」として定められており、私はこの2つを突き合わせて一致することを確認しました。
申請は不要です
経済産業省のリリースには「電気・ガス料金支援は、毎月の請求に直接反映する形で料金の値引きを行い、家計や中小企業の負担を直接的に軽減します」と書かれています。利用者側で申請する手続きはありません。みなし小売電気事業者としては北海道電力、東北電力、東京電力エナジーパートナー、中部電力ミライズ、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力が名前を連ねており、新電力を含む自由料金でも値引きが実施される予定と説明されています。
検針票や請求明細に値引き額の行があるか、一度確認してみてください。もし反映されていないように見えたら、それこそ電力会社に問い合わせる正当な理由になります。
自治体独自の支援は「重点支援地方交付金」から出ていることがあります
資源エネルギー庁の「エネルギー価格の支援について」のページには、「地方公共団体が地域の実情に合わせて必要な支援をきめ細やかに実施できる『重点支援地方交付金』」という枠組みが説明されています。
お住まいの自治体が光熱費の助成を行っている場合、その原資がこの交付金であることがあります。自治体の公式サイトで「電気代 助成」「光熱費 支援」といった言葉で探すか、市区町村役場の福祉担当窓口に「使える制度を教えてほしい」と聞いてみてください。制度名を知らなくても、状況を伝えれば案内してもらえます。
電気代が理由でも、冷房は止めないでください
ここまで支払いの話をしてきましたが、最後がいちばん大事です。

環境省は「屋内ではエアコン等を適切に使用」と明記しています
環境省熱中症予防情報サイトの熱中症警戒アラートのページには、アラート発表時のキーメッセージとして「まずは、屋内では、エアコン等を適切に使用し、涼しい環境で過ごしましょう」と書かれています。国が名指しで「エアコンを使ってください」と言っているわけです。
さらに、資源エネルギー庁が公表している電気・ガス料金支援の概要資料には、支援の趣旨として「暑くなる夏への対応として、エアコンを適切に利用いただくなど、国民の命と暮らしを守る観点から」と書かれています。今回の料金支援そのものが、「エアコンを使えるようにするための支援」として設計されているということです。電気代を理由に冷房を止めるのは、この制度の趣旨とも逆行します。
熱中症警戒アラートの基準
環境省の令和8年度の運用開始に関する報道発表によると、基準は次のとおりです。
- 熱中症警戒アラート:翌日または当日の日最高暑さ指数が33以上と予測される場合に発表。全国を58に分けた府県予報区等が単位
- 熱中症特別警戒アラート:翌日の日最高暑さ指数が35以上と予測される場合に発表。都道府県単位
- 令和8年度の運用開始は4月22日。暑さ指数等の情報提供は10月21日まで(環境省熱中症予防情報サイト)
同じ報道発表には「国内の熱中症による救急搬送人員は毎年数万人を超え、死亡者数も高い水準で推移しています」とあります。数千円を惜しんで健康を損なえば、医療費でも収入面でも、結果的にもっと大きな負担になります。
我慢ではなく「使いながら減らす」
では、冷房を切らずに電気代を下げるにはどうするか。資源エネルギー庁の省エネポータル(冷暖房機器)が、条件つきの実額を公表しています。
| 省エネ行動 | 試算の前提 | 年間の省エネ量 | 年間の節約額 |
|---|---|---|---|
| 冷房の設定温度を1℃上げる | 外気温度31℃、エアコン2.2kW、27℃から1℃上げ、使用時間9時間/日 | 電気30.24kWh | 約940円 |
| 暖房の室温を20℃を目安にする | 外気温度6℃、エアコン2.2kW、21℃から20℃、使用時間9時間/日 | 電気53.08kWh | 約1,650円 |
| 冷房を1日1時間短縮する | 設定温度28℃ | 電気18.78kWh | 約580円 |
| 暖房を1日1時間短縮する | 設定温度20℃ | 電気40.73kWh | 約1,260円 |
| フィルターを月に1回か2回清掃する | 目詰まりしたエアコン(2.2kW)との比較 | 電気31.95kWh | 約990円 |
金額は電気31円/kWh(令和4年7月・全国家庭電気製品公正取引協議会の新電力料金目安単価、税込)で換算された値です。冷房期間を112日、暖房期間を169日として算出されています。
注目してほしいのは、フィルター清掃が年間約990円と、冷房の設定温度を1℃上げる約940円を上回っている点です。我慢を伴わない対策のほうが、我慢する対策より効果が大きいという結果になっています。フィルター掃除の効果についてはエアコンフィルター掃除の効果はどれくらい?国とメーカーの公表データで検証で詳しく検証しています。電気代の相場やつけっぱなし運転の是非についてはエアコンの電気代が怖い人へ|ネットの噂をメーカーと国の公表データで検証のほうにまとめました。
料金そのものに納得がいかないときの相談先
金額や契約の内容そのものに疑問があるときは、次の窓口があります。
- 電力・ガス取引監視等委員会 相談窓口:TEL 03-3501-5725、受付は9:30〜18:15(土日祝日、年末年始12月29日〜1月3日を除く)。小売供給契約を結ぶ際のトラブルや事業者の法令違反行為の相談・情報提供を受け付けています。ただし同ページに「当窓口ではあっせん・仲裁は行っておりません」と明記されています
- 消費者ホットライン 188:国民生活センターの案内によると、局番なしの188でお近くの消費生活センター等につながります。土日祝日に地元の窓口が開所していない場合は、10時〜16時の間、国民生活センターが受け付けています(一部地域や年末年始等を除く)
◆アキのワンポイントアドバイス
今回この記事を書き直すために各社の約款PDFを開いて驚いたのは、「何日で止まる」という数字がそもそも書かれていない会社があったことでした。ネット上でよく見る「◯日で停止」という断言は、どこか1社のルールが全社の話として広まったものかもしれません。生活がかかっている情報だからこそ、契約先の公式ページで確かめる価値があります。
まとめ:エアコンを止めずに、相談から始めましょう
最後に、今日から動ける順番で整理します。
- 今日:検針票か振込用紙で「お支払期限日」を確認する。支払期日は検針日の翌日から30日目が3社共通でした
- 期限が近い・過ぎている:契約先のお客さまセンターかマイページへ。支払期日の翌日から10日以内なら延滞利息がかからない扱いの会社が多く、コンビニ払いやスマホ決済など期限内に払える手段が用意されています
- 今月だけの問題ではない:お住まいの地域の自立相談支援機関と市区町村社会福祉協議会へ。緊急小口資金は10万円以内・無利子・保証人不要、一時生活再建費は60万円以内で使途に「滞納している公共料金等の立て替え費用」が明記されています
- 並行して:検針票に国の電気・ガス料金支援(2026年8月使用分は低圧4.5円/kWh)が反映されているか確認する。申請は不要です
- ずっと守ること:電気代を理由に冷房を止めない。環境省は「屋内ではエアコン等を適切に使用し、涼しい環境で過ごしましょう」と呼びかけています
電気代が払えないという状況は、決してあなただけのものではありません。だからこそ、国も自治体も電力会社も、それぞれに窓口と制度を用意しています。ひとりで抱え込まず、期限が来る前に、どこかひとつに電話をかけてみてください。それがいちばん確実な一歩です。
エアコン 電気代 払えないに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 電気代を滞納すると、何日で電気が止まりますか?
A. 一律の日数はお答えできません。私が3社を確認したところ、中部電力ミライズは「お支払期日の翌日から20日目を経過して支払われない場合」と明示していましたが、東京電力エナジーパートナーの電気需給約款[低圧]には日数の定めがなく「支払期日を経過してなお支払われない場合」とだけ規定されており、九州電力の延滞利息制度のページにも日数の記載はありませんでした。会社ごとに約款が違うため、契約先に直接確認してください。共通していたのは、いずれも「あらかじめお知らせしたうえで」と書かれている点です。
Q2. 電力会社に相談すれば支払期限を延ばしてもらえますか?
A. 東京電力エナジーパートナーは「お支払期限日は延長できませんのでご了承ください」とサポート記事に明記しています。期限延長に応じると公表している大手電力会社は、今回の調査では確認できませんでした。一方で、支払い方法の変更(コンビニ払い、スマートフォン決済、クレジットカードの一時払いなど)や、「公的保護を申請中等お支払のご相談」といった相談メニューは用意されています。対応は会社ごとに異なるため、契約先の公式案内を確認してください。
Q3. 支払いが1日遅れただけでも延滞利息はかかりますか?
A. 今回確認した3社は、いずれも支払期日の翌日から起算して10日以内に支払った場合は延滞利息を請求しない扱いを設けていました(中部電力ミライズと九州電力は低圧契約について明記)。延滞利息の率は3社とも年10%(1日あたり約0.03%)です。ただしこれも会社ごとの約款によりますので、契約先の記載をご確認ください。
Q4. 電気代の滞納に使える公的な貸付制度はありますか?
A. 厚生労働省の生活福祉資金貸付条件等一覧では、総合支援資金の「一時生活再建費」(60万円以内)の使いみちに「滞納している公共料金等の立て替え費用」が明記されています。また緊急小口資金は10万円以内・無利子・保証人不要とされています。ただし貸付対象は低所得者世帯・障害者世帯・高齢者世帯とされ、決定にあたっては償還可能性の有無も考慮されると同省が案内しています(2026年8月11日時点)。申し込みと相談はお住まいの市区町村社会福祉協議会です。
Q5. 電気代の節約のために冷房を我慢したほうがいいですか?
A. 我慢しないでください。環境省熱中症予防情報サイトは「まずは、屋内では、エアコン等を適切に使用し、涼しい環境で過ごしましょう」と呼びかけています。国の電気・ガス料金支援も「エアコンを適切に利用いただくなど、国民の命と暮らしを守る観点から」実施されていると資源エネルギー庁が説明しています。なお資源エネルギー庁の試算では、フィルターを月に1回か2回清掃した場合の節約額が年間約990円で、冷房の設定温度を1℃上げた場合の約940円を上回ります。我慢しない対策のほうが効果が大きいという結果です。

