エアコンのパテ隠しはどうする?色・キャップ・化粧カバーで整える

エアコンの配管パテのイメージ 購入・選び方

こんにちは、エアコンラボのアキです。

エアコンの配管を通すために壁に開けた穴。そこを埋めている白いパテだけが妙に目立って、部屋の雰囲気から浮いて見える。壁紙がベージュやグレーだと、白いかたまりの部分だけが浮き上がって見えてしまうんですよね。

この記事は「すでに埋まっているパテを、どうすれば見た目よく仕上げられるか」に絞ってまとめました。配管まわりの施工は私の専門ではありませんので、パテや化粧カバーを製造しているメーカーが公開している仕様と、エアコンメーカーの工事案内を確認したうえで書いています。なお、そもそも穴を何でふさぐべきかについてはエアコンの粘土補修は大丈夫?の記事で扱っていますので、そちらをご覧ください。

  • パテ隠しで選べる3つの方向性
  • 市販のシールパテの色と仕様(メーカー公表値)
  • パテを壁紙に直接触れさせてはいけない理由
  • 室内用と屋外用で違う、配管化粧カバーの選び方

エアコンの配管パテのイメージ

パテ隠しで選べる3つの方向性

結論:色を合わせる・縁を隠す・配管ごと覆う

パテの見た目を整える方法は、大きく3つに整理できます。パテの色そのものを壁になじむものにする、穴の縁をキャップで隠す、配管ごと化粧カバーで覆う、の3つです。

方向性 使う部材 隠れる範囲
色を合わせる シールパテ(3色) パテ部分のみ
縁を隠す ウォールキャップ 穴の縁とパテ
配管ごと覆う 配管化粧カバー パテと配管全体

パテそのものを塗ったり貼ったりしない

先に、やらないほうがよいことをひとつ。パテの上に塗料を塗る、リメイクシートを貼る、といった仕上げです。

因幡電工はエアコン用シールパテ(AP)の製品情報で、この製品を「不乾性、難燃性、粘着性に優れた全天候タイプ」と説明しています。不乾性、つまり時間がたっても固まらない材料です。さらに同社は「壁紙の材質によっては、パテに含まれる油分が壁紙に染み出すおそれがあります」と注意を明記しています。

固まらず、油分がしみ出すことのある材料の表面に、塗料やシートを直接のせる仕上げは避けたほうが無難だと私は考えています。見た目を整えるなら、パテを加工するのではなく、パテの外側に部材を足して隠す発想に切り替えるのが確実です。

パテの色をそろえて目立たなくする

配管の穴まわりを部材で整えるイメージ

シールパテは白だけではなく3色ある

「エアコンのパテ=白」というイメージがありますが、実際にはカタログ品として色が選べます。因幡電工のAPシリーズはグレー・アイボリー・ホワイトの3色で、内容量は100ml(200g)と500ml(1kg)の2種類です。

ベージュ系の壁紙ならアイボリー、コンクリート調やグレー系の壁ならグレーを選ぶだけでも、白一色よりはずいぶんなじみます。これから設置工事や配管のやり直しを予定しているなら、色の希望を先に伝えておく価値はあります。

使用温度と作業温度は別物

同じ製品情報には、使用温度が−20℃〜50℃、作業温度が5℃〜40℃と記載されています。あわせて「作業温度(5℃)を下回ると硬くなりますので温めて使用してください」との注意もあります。

つまり、冬の寒い日に触ったパテが硬いのは、必ずしも劣化とは限らないということです。同社は作業時に作業手袋などを着用するようにも案内しています。

ウォールキャップは見た目だけの部材ではない

先ほどの油分の注意書きには続きがあり、因幡電工はウォールキャップ(WC)やエアコンキャップ(AC)などを用いて、パテが直接壁に接触しないようにと案内しています。穴の縁を隠すウォールキャップは、見た目を整えると同時に、壁紙を守る役目も担っているわけです。

因幡電工のウォールキャップ(WC)の製品情報によれば、材質はPP、色調はホワイトとアイボリーです。割形設計で、ツメを折るとφ5.5mmのビス穴になり、柱際や天井際で使えるようカットラインも付いています。

◆アキのワンポイントアドバイス

「パテが汚れて見えるから隠したい」と思ったとき、隠す前にキャップが付いているかを見てみてください。キャップがない状態でパテがむき出しなら、色を変えるより先にキャップを入れたほうが、結果的にきれいで長持ちします。

化粧カバーで配管ごと隠す

化粧カバーで配管を覆ったイメージ

室内用と屋外用ははっきり分かれている

配管化粧カバーは、室内用と屋外用で別のシリーズになっています。因幡電工のスリムダクトSD・LD・MDの違いの解説によると、MDが室内用、SDとLDが屋外用という位置づけです。

MDは、室内配管に多い急な曲がりや、太い保温材付き断熱ドレンホースの勾配など、ダクト内部での立体的な配管を考慮して設計されており、取付ビスが目立たない点も特長として挙げられています。

サイズと色は室内用・屋外用で違う

実際の寸法を公式の製品情報で見ると、次のようになっています。

シリーズ 用途 主なサイズ(外幅×奥行) 色
スリムダクトMD 室内用 75×65mm / 85×70mm ネオホワイト1色
スリムダクトLD 屋外用 68×58mm / 88×68mm 5色
スリムダクトSD 屋外用 4サイズ(66〜140) 5色

室内用MDの寸法は因幡電工のスリムダクトMDの製品情報に、屋外用LDの寸法はスリムダクトLDの仕様一覧に掲載されています。LDはグレー・アイボリー・ブラウン・ブラック・ホワイトの5色展開です。

ここで気をつけたいのが、室内用のMDはネオホワイトの1色のみだという点です。「壁紙に合わせて木目調のカバーを室内に付けたい」と考えても、標準の選択肢としては用意されていません。室内側は色でなじませるのではなく、配管をまっすぐ通して面をそろえることで目立たなくする、と考えたほうが現実的です。

化粧カバーは標準取付工事には含まれない

後付けを業者に頼む場合、費用の考え方も知っておくと話が早くなります。ダイキンのエアコンの標準取付工事についての解説では、標準工事の範囲は配管長4m以内のテープ巻き仕上げ、壁の穴あけは1か所までとされています。

そのうえで、化粧カバーの取付(樹脂製・直線部2m単位)は追加費用が発生する項目として挙げられています。つまり、標準工事のままだとテープ巻きで仕上がるのが基本で、カバーはオプションだということです。金額は業者や地域で変わりますので、見積もりで確認してください。

作業前に確かめておきたいこと

穴の径とスリーブのサイズを先に把握する

キャップもカバーも、寸法が合わなければ付きません。因幡電工の貫通スリーブ(FP)の製品情報と前出のウォールキャップの仕様を並べると、対応関係は次のとおりです。

貫通スリーブ コアドリル径 スリーブ内径 対応キャップ
FP-60N φ65mm 61.5mm WC-60N(内径57mm)
FP-65N φ70mm 66.5mm WC-65N(内径62mm)
FP-75N φ80mm 75.5mm WC-75N(内径71mm)

スリーブ自体には1cm単位の目盛とカットラインが付いており、壁厚に合わせて切って使う仕様です。既設の穴の径がわからないときは、この対応表を手元に置いて実測してから部材を選ぶと失敗しにくくなります。

賃貸なら先に管理会社へ確認を

化粧カバーやキャップは、壁にビス留めして固定する製品があります。ウォールキャップのツメを折るとφ5.5mmのビス穴になる、という仕様がまさにそれです。壁にビス穴を開ける作業になりますので、賃貸物件では原状回復の扱いを事前に管理会社へ確認しておくのが安全です。

よくある質問(FAQ)

Q1. パテの上から塗装してもいいですか?

A. おすすめしません。因幡電工のシールパテは不乾性(固まらない)と明記されており、壁紙への油分の染み出しについても注意が示されています。パテの表面を加工するより、キャップやカバーで外側から隠すほうが確実です。

Q2. 室内に屋外用の化粧カバーを使ってもいいですか?

A. 因幡電工はMDを室内用、LD・SDを屋外用として分けて設定しています。MDは室内配管特有の急な曲がりやドレンホースの勾配を考慮した設計とされているため、室内は室内用を選ぶのが基本です。

Q3. パテの色は後から変えられますか?

A. パテを詰め直す作業になりますので、すでに埋まっているものの色だけを変えることはできません。色を選べるのは詰めるタイミングです。今ある見た目を変えたいなら、キャップやカバーで隠す方法が現実的です。

まとめ・エアコンのパテ隠し

エアコンのパテ隠しは、パテそのものをどうにかするのではなく、外側に部材を足して隠す発想で考えると迷いにくくなります。

シールパテはホワイト・アイボリー・グレーの3色から選べ、穴の縁はウォールキャップで隠せます。配管全体を覆いたい場合は、室内用のスリムダクトMD(75×65mm/85×70mm)を選びます。化粧カバーの取付は標準取付工事の範囲外ですので、業者に頼むなら見積もりの段階で伝えておきましょう。

数字と仕様がはっきりしている部材ばかりですので、まずは今ある穴の径と、キャップが付いているかどうかを確かめるところから始めてみてください。

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